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お金も時間もかからない最強ヘルスケア ファスティング

ファスティングとは?

ファスティング(Fasting)とは、日本語でいうと断食。

“断食”というと、宗教的なイメージを持つ人もいるかもしれないが、実は、最も人気のあるダイエットやヘルスケアの方法の一つとして、世界中で多くの人が実践している。

なかでも人気があるファスティング法は、インターミッテント・ファスティング(Intermittent Fasting / IF)と呼ばれるもの。
Intermittentは、断続的や間欠的という意味なので、IFとはその名の通り、ただ断続的にファスティングをするだけ!
日本では、プチ断食と呼ばれていることも。

何を食べるかを考えなくていいということは、お金も時間も節約になる。キッチンも汚れない。
そのうえ健康になれたら最高じゃない?

何かを買い揃える必要もなく、今すぐに始められるのも魅力的!

メリットは?

適度なファスティングは、減量だけでなく体や脳に多くのメリットがあることを、たくさんの研究結果が明らかにしている。

私たちの体は、数日食べなくても生き延びられる仕組みを持っている。

現代的な通常の1日3食の生活では、食事から十分なグルコース(糖質)が摂取できるので、普段はそれをエネルギー源として使っている。
しかし、長時間体内に食べ物が入ってこないと、体はまず肝臓や筋肉に貯蔵していたグリコーゲンをグルコースに分解し、エネルギー源として利用する。
それは大体1日程度で使い切ってしまうので、次に、体内の脂肪を燃やしてエネルギー源となる物質を作り出す。
その物質というのが、最近よく耳にするケトン体。

実は、このグルコースからケトン体への代謝スイッチの切り替えがとても重要で、切り替えを行うことで体や脳に多くのメリットをもたらすという。

1 ダイエット効果が期待できるかも

ファスティングをすると、単純にその分食べる量が減る可能性がある。
自然と食べ過ぎを防ぎ、夕飯後にスナックやアイスクリームを食べたり、余計な間食をしなくなる可能性も大きい。
また、ケトン体への代謝スイッチに切り替われば、体脂肪が燃焼しやすくなるので、体重だけでなく体脂肪も減るかも。

2 インスリンの感受性を正常化できるかも

2型糖尿病や、心臓病、脳梗塞、アルツハイマー、ガンなどの疾患の原因となる恐れがあると言われている、インスリン抵抗性。
インスリン抵抗性とは、血糖を下げる働きのインスリンの効きが悪い状態のこと。
インスリンに対する感受性が鈍くなり、血糖を上手くコントロールできないので、その結果、すい臓はよりたくさんのインスリンを出そうと頑張る。
そうなると、インスリン値も、血糖値も、高い状態が続いて、血管がダメージを受けたり、糖尿病など色々な病気を発症するリスクが高まってしまう。
また、インスリンは脂肪を溜め込む働きもあるので、それだけ太る可能性も大!

いつでも好きなものを好きなだけ食べられる現代の食生活は、空腹になる時間が少ない。
慢性的に過剰なインスリンが出ていると、インスリン抵抗性になるリスクがとても高くなる。

そんな危険なインスリン抵抗性をファスティングで改善したという研究結果がある。

食べ物を食べないことで、血糖値やインスリンの上昇を防ぎ、慢性的なインスリン過剰によるインスリン抵抗性の予防と、感受性の正常化が期待できるかも。

3 アンチエイジングできるかも

ファスティングをすると、若返りホルモンとも呼ばれる、ヒト成長ホルモン(Human Growth Hormons / HGH)が増加する。
通常このホルモンの分泌量は、15-20歳がピークで、30歳前後には減少し始め、さらに加齢によってどんどん減っていく。

HGHは、骨の成長を助ける働きをはじめとして、その他にも、たんぱく質の合成を促進させたり、ヒアルロン酸やコラーゲンの生成を促す働きもあったり、エイジングケアには必要不可欠。
しかも、このホルモンはたんぱく質の代謝よりも、脂肪の代謝を促進させる働きもあるため、たんぱく質をその分効率よく細胞の修復に使うことができる。
つまり、若々しくいるために必要な、筋肉の修復と成長、ダメージを受けた肌の修復や、ターンオーバーの促進などが期待できるかもしれない。

さらに、HGHは、体内の炎症を軽減し、オートファジーの能力を高めてくれるらしい。
オートファジーとは、空腹の飢餓状態の時だけ行われる細胞のリサイクルシステム。
細胞内の壊れたり、古くなったたんぱく質を細胞自身が除去し、さらにそれを新しいたんぱく質を作る材料にしてしまうというもの。
自食作用とも呼ばれていて、オートファジーが活性化すると、どんどん新しい細胞に生まれ変わるので、体内からアンチエイジングができるかも。

4 脳機能が改善するかも

ファスティングをすると、脳由来神経栄養因子(Brain Derived Neurotrophic Factor / BDNF)と呼ばれるたんぱく質の分泌が促進される。
BDNFは、脳神経の成長を助け、記憶力を維持するために重要な脳の栄養分。
研究では、BDNFの濃度と脳機能との深い関わりが明らかになっていて、濃度が高いと記憶力や学習能力など脳機能の向上が期待できる。

また、前述した炎症を抑えるHGHの働きや、オートファジーの効果も合わさって、ファスティングは脳に大きなメリットをもたらしてくれる可能性が高い。

つまり、炎症反応を抑え、脳内の不要なゴミを取り除くことによって、脳細胞へのダメージを減らし、その一方で、細胞の修復と、新しい脳細胞を作り出すことによって、脳機能を刺激し、脳内のコミュニケーションを活性化して脳機能の向上が期待できる、というわけ。

IFのやり方と種類

やり方はとてもシンプル。
食事の時間枠とファスティングの時間枠のパターンを決め、それを繰り返し行うだけ。何を食べろとか、食べてはいけないとか、そういうルールは特にない。つまり、”何を”食べるかよりも、”いつ”食べるかが、実践する際の重要なポイント!

やり方や種類は多数あるが、一般的なものをご紹介。

■ 時間制限付き断食(Time-resricted Eating)

1日の食事を一定時間帯に制限して、それ以外はファスティング枠。
基本的には12時間以上のファスティング枠になるように設定。

16時間ファスティング+8時間食事枠の『16/8ファスティング』と呼ばれるものが人気。

■ 定期的断食(Periodic Fasting, whole-day Fasting)

24時間から数日にわたるものまで、ファスティングが24時間を超えるもの。1週間に1−2回行う。

1週間のうち24時間ファスティング(絶食ではなく、500kcal程度を摂取する)を2回行う『5:2ダイエット』が人気。

■ 隔日断食(Alternate-day Fasting)

1日置きにファスティングする。
完全に絶食するのではなく、1日に必要なカロリーの25%ほどを摂取するバージョンもある。

気をつけたいこと

ファスティング中の水分補給はしっかり行うこと。
水はもちろんOK、カロリーのないブラックコーヒーやお茶もOK。

基本的には、食事内容についてのルールはないものの、暴飲暴食や高カロリー食は避けて。
また、ファスティング直後の食事も、消化の良いものを選んだり、野菜から食べて血糖値を急激に上げないようにしたり、配慮してあげるのがベスト。

シンプルで多くのメリットが期待できるIFだけど、中にはすべきでない人もいるので注意。

・糖尿病の人
・血糖値に問題を抱えてる人
・低血圧の人
・薬を服用している人
・摂食障害の過去がある人
・妊活中の人
・妊娠中の人
・授乳中の人 など

そうでない人も、ファスティングする際は決して無理はせずに、楽しんでやることを心がけて ;))

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