ヘンプシードとは?
ヘンプシードとは麻の実(種子)のことであり、日本では八穀(稲・キビ・大麦・小麦・大豆・小豆・アワ・麻)の一つとして、昔から食べられてきた。身近なのは、七味唐辛子の中に入っている一番大きな黒い粒。あれは、加熱され、殻が取り除かれていないもの。
ヘンプシードナッツは、殻を取り除き、食べやすくしたもの。加熱したあとに殻を取り除いたものと、生のものをそのまま加工したものがある。
ヘンプシードオイルは、麻の実を圧搾して抽出した油脂。そして、その絞ったあとの麻の実を挽いたものが、ヘンプパウダーやプロテインパウダー。
ところで、ヘンプ?⋯麻?⋯大麻?⋯マリファナ??⋯薬物???と不安になる人もいるのでは?
大丈夫、ヘンプシードの麻とマリファナの麻は、同じ麻でも違うもの。食用や、繊維などあらゆる用途に使われる産業用の麻は改良され、陶酔成分であるテトラヒドロカンナビノール(THC)の含有率がとても低い。
そして、大麻取締法においても、もともと麻の種子や茎にはTHCはほとんど含まれていないとされているため、規制対象外なのでご安心を!
栄養成分は?
栄養価の高さからスーパーフードと呼ばれているヘンプシード。
まず、植物性たんぱく質が豊富。しかも、そのたんぱく質には必須アミノ酸の9種類すべてが含まれていて、消化しやすい良質なもの。ヘンプシードは約30%がたんぱく質だが、そのたんぱく質の約65%がエデスチンと呼ばれる非常に消化されやすいたんぱく質である。そのため、消化に負担がかかる動物性たんぱく質とは違い、体にあまり負担をかけないで良質なたんぱく質を摂取することができる。
また、必須脂肪酸であるオメガ6とオメガ3のバランスがほぼ理想に近い。必須脂肪酸は摂取することはもちろん、摂取バランスがとても大事。ヘンプシードオイルなら、スプーン1杯で1日に必要なオメガ3が摂取できる。ベジタリアンや魚が苦手な人などには特におすすめ。
ヘンプシードは、健康にはもちろん、美容にも欠かせない栄養素がたっぷり。鉄、亜鉛、マグネシウムなど、必須ミネラルが豊富に含まれていて、頼もしい女性の味方!
さらに、ヘンプシードには整腸作用がある不溶性食物繊維が多く含まれている。主に殻に多く含まれているので、殻付きのヘンプシードか、ヘンプパウダー、プロテインパウダーで摂取するのが効果的。
ヘンプシードは、『ナッツ』『オイル』『パウダー』とそれぞれ成分の割合が異なるので、目的に応じて使い分けるのがベスト。
どうやって食べる?
ヘンプシードは消化しやすく柔らかいので、加熱する必要はなく生のまま食べられる。ナッツのような香ばしい風味があり、そのまま食べても十分美味しい。
殻を取り除いたヘンプシードナッツは、おやつにそのまま食べたり、サラダやシリアルにトッピングしたり、本来の風味を楽しむのがおすすめ。
ヘンプシードオイルは、熱に弱いので加熱は避けて。サラダのドレッシングとして使ったり、出来上がった料理にかけて摂取すると栄養分を損なわない。また、光にも弱く酸化しやすいので、開封したら冷蔵庫で保管し、なるべく早く使い切るべし。
ヘンプパウダーは、スムージーやヨーグルトに加えたり、クッキーやビスケットの生地に混ぜて食べるのがおすすめ。
健康と美容にいいスーパーフード、ヘンプシード。
普段の食事に簡単に取り入れられるので、まずは『チョイ足し』で試してみてはいかが?