■脂溶性 : fat-soluble
脂質と一緒に摂取して吸収率アップ。体内に貯蓄することができるが、過剰摂取に気を付けて
種類 | 主な働き | 推奨量OR目安量/1日 | 耐容上限量 | 多く含む食品 |
ビタミンA : vitamin A (レチノール : retinol) | 皮膚や粘膜の機能を正常に保ち、細菌から体を守る。目(特に暗い場所で)の正常な機能を維持する。 肉や魚、乳製品など動物性食品に含まれるものをレチノール、果物や野菜など植物性食品に含まれるβ‐カロテンなどは、体内でビタミンAに変化され、総称してプロビタミンAと呼ばれる。β-カロテンの体内利用率はレチノールの1/12。 | 男性850-900㎍RAE 女性650-700㎍RAE | 男性2700㎍RAE 女性2700㎍RAE | レチノール:レバー(鶏、豚、牛)、うなぎ β-カロテン:海苔、人参、かぼちゃ |
ビタミンD : vitamin D | 正常な骨や歯の形成促進。カルシウムとリンの吸収率をアップ。 きのこ類などに含まれている植物性のビタミンD2、魚やバター、卵黄などに含まれる動物性のビタミンD3がある。作用は同等と言われているが、D3のほうが効率がいいという研究結果もある。 ビタミンDを天然に含む食品は限られている。日光に当たることでビタミンD3を生成できるが、紫外線のリスクがあるので注意。 | 男性8.5㎍ 女性8.5㎍ | 男性100㎍ 女性100㎍ | しらす干し、いわし、サーモン、さんま、まぐろ、きくらげ、干し椎茸、舞茸 |
ビタミンE : vitamin E (トコフェロール : tocopherols) | 強い抗酸化作用があり、体内の脂質の酸化を防ぐ。細胞の酸化を防ぎ老化防止。血中LDLコレステロールの酸化抑制。 ビタミンAやビタミンCを同時に摂るとさらに強力。 | 男性6.0㎎ 女性5.0-5.5㎎ | 男性850-900㎎ 女性650-700㎎ | 植物油、アーモンド、ピーナッツ、ヘーゼルナッツ、うなぎ、たらこ、モロヘイヤ |
ビタミンK : vitamin K (フィロキノン : phylloquinone、メナキノン : menaquinones) | 天然のものは、植物でつくられるビタミンK1(フィロキノン)と、細菌や動物体でつくられるビタミンK2(メナキノン類)の2種類。栄養上特に重要なのはメナキノン4、7。血液凝固作用。骨を丈夫にする。吸収されたカルシウムを骨に取り込んだり、骨からカルシウムが流失するのを防ぐ。ビタミンK2は腸内細菌によっても作られる。 | 男性150㎍ 女性150㎍ | - | 納豆、ほうれん草、ブロッコリー、海苔、わかめ、ひじき |
■水溶性 : water-soluble
水に溶けやすく熱に弱い。体外に排出されやすいので過剰摂取の心配は少ないが、その分不足しないようにこまめに摂取
ビタミンB1 : vitamin B1 (チアミン : thiamine) | 糖質がエネルギーに変換するのを助ける。不足すると、乳酸などが溜まり、疲労感も。脳や神経の正常な機能を保つためにもエネルギーが必要。 ニンニクや玉ねぎに含まれるアリシンと結合すると、アリチアミンとなって吸収率アップ。 | 男性1.4㎎ 女性1.1㎎ | - | 豚肉、玄米、ごま、うなぎ、たらこ、海苔、豆類 |
ビタミンB2 : vitamin B2 (リボフラミン : riboflavin) | 脂質の代謝に使われることが多い。老化や動脈硬化などを引き起こす有害な過酸化脂質の分解を助ける。皮膚や粘膜の健康維持を助ける。 | 男性1.6㎎ 女性1.2㎎ | - | レバー(豚、牛、鶏)、うなぎ、納豆、卵 |
ナイアシン : niacin (ニコチンアミド : nicotinamide、ビタミンB3 : vitamin B3) | 糖質や脂質、タンパク質などの代謝の補酵素として働く。アルコールやアセトアルデヒドの分解に関与するので二日酔い防止。血行をよくすることから、冷え性の改善も。 | 男性15㎎NE 女性11-12㎎NE | 男性300-350㎎NE 女性250㎎NE | たらこ、カツオ、まぐろ、レバー(豚、牛)、鶏むね肉 |
パントテン酸 : pantothenic acid (ビタミンB5 : vitaminB5) | 脂質、糖質、たんぱく質の代謝を助ける。 善玉のLDLコレステロールを増やす。ホルモンや免疫抗体の合成にも関与。 皮膚や粘膜の健康維持を助ける。 | 男性5㎎ 女性5㎎ | - | レバー(鶏、豚、牛)、鶏肉、納豆、卵 |
ビタミンB6 : vitamin B6 (ピリドキシン : pyridoxine) | たんぱく質の代謝助ける。アミノ酸への分解・合成、神経伝達物質の合成に関与。たんぱく質の摂取の多い人ほどビタミンB6の必要量も増える。 免疫機能を正常に維持。皮膚や粘膜の健康維持を助ける。 脂質の代謝もサポートし、肝臓に脂肪が蓄積するのをセーブする。お酒をよく飲む人は脂肪肝を防ぐためにビタミンB6の多い食品を摂るとよい。 | 男性1.4㎎ 女性1.1㎎ | 男性55-60㎎ 女性45㎎ | まぐろ、カツオ、レバー(牛、鶏、豚)、鶏ささみ、バナナ |
ビタミンB12 : vitamin B12 (コバラミン : cobalamin) | 葉酸と共に赤血球の生成に関与し、悪性貧血を防ぐ。神経の機能を正常に保つ。 | 男性2.4㎍ 女性2.4㎍ | - | しじみ、あさり、牡蠣、さんま、レバー(牛、鶏、豚)、海苔 |
葉酸 : folate (ビタミンB9 : vitamin B9) | 赤血球の生成をしたり、細胞の分裂に関与。ビタミン12と一緒に摂ると効率アップ。細胞分裂が活発な胎児には重要な栄養素なので、妊娠初期は特に気を付けて摂取して。 | 男性240㎍ 女性240㎍ | 男性900-1000㎍ 女性900-1000㎍ | レバー(鶏、牛、豚)、枝豆、モロヘイヤ、ほうれん草、菜の花、ブロッコリー |
ビオチン : biotin (ビタミンB7 : vitamin B7) | 爪、皮膚、白髪、薄毛、脱毛のトラブルの予防。 | 男性50㎍ 女性50㎍ | - | レバー(鶏、豚、牛)、ピーナッツ、大豆、卵 |
ビタミンC : vitamin C (アスコルビン酸 : ascorbic acid) | 抗酸化作用。コラーゲンの生成に必要。皮膚や粘膜の健康維持。シミの元であるメラニン色素の生成を抑制。鉄の吸収を高める。 水に溶けやすく、熱に弱い。じゃがいもやさつまいもは、でんぷんの働きにより、調理後も栄養が流出しにくい。 | 男性100㎎ 女性100㎎ | - | ピーマン(赤、黄)、ブロッコリー、キャベツ、キウイ、いちご、じゃがいも、さつまいも |